デジタル推進(T.M.)
仕事は毎日するものだからこそ、自分で毎日を楽しいものに変えていく。
T.M.さん 2019年中途入社
所属部署:技術統括本部 デジタル推進GR
大学での専攻:理学部 物理学科
INTERVIEWインタビュー
※ページ記載の情報は取材当時のものです。
EPISODE 01大学での専攻内容、志望理由、現在の仕事内容
ビッグデータを活用し、ディープラーニングを用いたAI開発を行っています。
大学での専攻内容は?
理学部物理学科を卒業しました。大学では理論系の研究室に在籍していて、ブラックホール周辺の光の伝播など、相対性理論や宇宙物理学を中心に学んでいました。
当社への志望理由は?
前職ではIT企業でWebアプリ開発を行っていましたが、より形があるもの・実体がわかるモノづくりをやってみたいと考え、2019年にAKIへ転職してきました。
現在の仕事内容は?
技術統括本部 デジタル推進Grに所属し、画像判定AIの開発を担当しています。具体的に取り組んでいるのは、カムシャフト生産ラインの外観検査の工数削減です。
カムシャフトとはエンジンの吸気と排気に関係する部品で、AKIでは自動車向けと農機向けにそれぞれ生産しています。自動車向けのカムシャフトについて、出荷前にカム部に鋳巣(鋳造時に空気の巻き込みによってできる穴)がないかを検査するとき、従来は人が目視で確認していました。これを、AIによる画像判定に置き換える仕事に取り組んでいます。
実現できれば、従来は一人で1日約800本目視検査していた工程をAIによる検査に置き換えることで、1日20本程度の検査に工数が削減され、生産性が上がり、ヒューマンエラーを防げるので不良品の社外流出をなくすこともできます。これを実現できるよう、ビッグデータを活用して、ディープラーニングを用いたAI開発を行っています。
現在の仕事以外にAKIで経験した仕事は?
デジタル推進Grに異動になる前は、鋳造生技GrでCADを用いてアルミダイカスト用の金型設計を担当していました。アルミの溶湯が金型のなかでどのように動くのか、流体力学の知識を用いながらシミュレーションをしていました。湯境や焼き付き等が起きないよう工夫を重ねてきました。
EPISODE 02仕事で直面した課題や困難の解決方法、やりがいを感じるとき
少しの成功体験が普段の何倍もうれしく感じたり、自分の成長を感じることができる。
仕事で直面した課題や困難だったことは?どうやって乗り越えましたか?
現在担当しているAI開発は会社として初の試みであり、過去の実績やノウハウが全くない所からの開発でした。毎日新たな壁にぶち当たり、苦戦することも多いです。
また、新しいプロジェクトゆえに会社からの期待も大きく、日々プレッシャーとも戦っています。そのなかでも、私は楽しむことをモットーに日々仕事をしています。初めての挑戦だからこそ、できたプログラムが上手く動いた時や、設備との通信が上手くいった時など、ちょっとの成功体験が普段の何倍も嬉しく感じたり、自分の成長を感じることができたりします。
仕事をする上で大事にしていること(考え方)は?
仕事は毎日するものだからこそ、自分で毎日を楽しいものに変えていく必要があると思っています。初めての挑戦は課題も多いけれど、ちょっとの挑戦で大きな成長を得られる。このサイクルを繰り返し、何事もポジティブに捉えて取り組むことが大切だと日々感じています。
EPISODE 03あなたが感じるAKIらしさ
やってみたいことを提案すれば何でもやらせてもらえる風土。
職場の雰囲気は?
風通しが良く、困ったことがあれば相談に乗ってくれる人がたくさんいます。気軽に話かけられる雰囲気があります。
先輩からの指導方法は?
私はキャリア採用ということもあり、事前に手取り足取り説明を受けるというよりは、まずは一緒にやってみて、経験から学ぶことが多いです。
仕事の任され方は?
今の仕事の特性もあるかもしれませんが、やってみたいことを提案すれば何でもやらせてもらえる環境があります。
そのため、上司から具体的な指示をもらうよりも、工場へ行き課題を見つけたことに対して提案をすることが多いと思います。
入社して良かったと思うことは?
開発部門から生産部門までのモノづくりに触れ、勉強できることです。デジタル推進Grは他部門と一緒になって課題の解決に取り組む部署なので、技術職のなかでも幅広くモノづくりに関われる仕事だと思っています。
また、自給自足の考えもあるので、AI開発も外注に出さず必要なものは自分たちでつくり出そうとするので、乗り越えた壁の数だけ自身の知見も増えていくのを実感できます。
AKIらしさ、AKIの魅力は?
技術は、日々デジタル化・高効率化が進められていますが、会社の雰囲気は良い意味で昔ながらの人情味あふれる会社です。
コロナ禍で技術職も在宅勤務が増えてきていますが、AKIは現場が好きな人が多いからか、出社している人のほうが多い印象です。
EPISODE 04今後の目標
会社全体のITリテラシー向上にも貢献できる人材に。
目指すキャリア/人物像は?
AI関連・IT関連の技術教育や標準化に取り組み、会社全体のITリテラシー向上にも貢献できる人材になりたいと考えています。会社の仕事で不要なものはないと思いますが、作業ベースの仕事はAIに任せたほうが仕事の生産性が上がります。
また、人は、人でしかできない付加価値のある仕事(考える仕事)にシフトすることで、仕事のやり甲斐をもっと持てるようになるのではないかと考えています。他部署の社員を集めてAI道場という勉強会を開催していますが、AIの活用方法や面白さを伝えていけるよう、相手側の立場になって説明をしていきたいと思っています。
実現していきたい仕事内容は?
まずはAI導入第一弾として取り組んでいるカムシャフトのプロジェクトをしっかりとやり切り、導入実績をつくりたいです。また、私が所属しているデジタル推進Grは、設計開発や生産技術と連携して新技術の開発・高品質と低コストの実現に向けてAIを活用してサポートする部門です。
そのため、第一弾の実績を基に、他製品・他ライン・他工場へと横展開していき会社の事業に貢献していきたいです。そのためには知識だけがあってもそれを使えないとダメなので、「この課題に対してはこの知見を活かせないか」と絶えずアンテナを張りながら、発想力を持って課題の解決を図っていきたいと考えています。
SCHEDULE1日の仕事の流れ
8:00~10:00 | 前日のデータを使ってAIの判定トライ |
10:00~11:00 | グループミーティング |
11:00~12:15 | トライ結果まとめ |
12:15~13:00 | 休憩 |
13:15~15:00 | プログラムの不具合修正 |
15:00~16:45 | AI再学習用データの選定 |
MESSAGE後輩・就活生へのメッセージ
この仕事に向いていると思う性格
粘り強く仕事に取り組める人が向いていると思います。例えば、プログラムのバグ探しなど、根気のいる仕事も多いです。また、予算が無限にある訳ではなく、限られた予算のなかで開発を進めるため、うまくやれるように皆で知恵を出しながら進める仕事でもあります。このような観点から、地道にコツコツと働ける方が向いている仕事だと思います。
また、製品を好きになれる方が良いです。AKIは、AIを製品としている訳ではなく、売上の元は自動車部品です。自社の製品が好きでないと発想も広がっていかないし長く働くこともできないため、機械的な製品に興味がある方だと毎日が楽しい職場だと思います。
後輩に期待していること
AI開発業務はまだまだ発展途上ですが、それゆえ、可能性が無限に広がっています。「こんなことができたらなぁ」「こんなことをしてみたい」と発想に制約を設けず、柔軟な発想や革新的なアイデアを出してもらえることを期待しています。